看板娘

一年中で一番いい季節だがや、

電車に乗って

耳にアイフォンで好きな音楽聴きつつ、

文庫本の文字面を追いながら、

あ〜、意識がぁ・・・・・・・

終着駅は起きる駅

なんで、電車だと、ゆったり眠れるのでしょう

おうち？

え、えぇ、好き勝手にさせていただいておりますデス。

最近思うこと

商売、仕事、経営

それって、み〜んな全部

じぶんのせい、自分のチカラ、自分の誇りでしょ、

だから

押し返してくる波も高いわ

吞まれないよう、行方不明にならぬよう

それで、自分自身に喝入れて

も少し、もう暫くがんばってみねぇ

自分の汗に裏切られても許せるじゃん、

バカじゃないのって

あっ、

これって、ウチの奥さんの口癖だ、

それで・・・・・・

じゃないのじゃなく

正真正銘のバカやねんって

ホント、バカみたいな無意味な抵抗したり

するのです。

☆

「　さみだれや　　上野の山も　　見あきたり　」　　　子規
☆

ん〜と、今日何やったんかいな、

そうそう、花園まで看板取り付けに行ったな、

そんでから、

帰りに森小路によって

パカパカって看板3枚

あっと言う間に取り付けたんや

そんで、何や知らん、身体が、ちと 我がまま言うから、

はよ、帰って、何か世界か空気が変わるようなもん

吞んで、心のリフレッシュ しよ、

工場に帰って来たらば、

ちょうど、N工芸さんが、ご夫婦で工場に来訪、

そんなに喋るつもりなかったんやケド

ほんま、自慢こきの、ヤな自分と対面

あのね、

もう、そろそろ、静かなる男の

せめて、真似ごとくらい、したらどう、ドスぅ〜？

☆

☆

昨日、ネット通販の番人から電話

笑いが止まらないらしい、

それにしては、彼の笑顔は、いつも寂し気、

それは、ね、

忙しいばっかで、全然儲けがないらしい

社交辞令を言えるような、お人でもなく

でも、でも

な〜んにも仕事がないよりマシやんかぁ

ワテいやワタイでもなくワタクシたちは

うらやんでおりますデス、

今時、こ〜んな世知辛い世の中

いっぺんでいいから

「またぁ仕事ォ〜、もう、堪忍してほしいわァ〜」って

そないなこと、言うてみたいもんやわァ・・・・・・・って。

そんで、そんで、もうちょっと話聞いてくれはるぅ〜

その会社の仕事、手伝うハメになってしもて

ホンマ、うちも忙しいのにィ

って、いっぺん、断ったろか思んやけど、

そこは、それ

いつ「ヒマ」っていう招かれざる客が来るかもしれへんさかい、

まぁ、ちょっとは恩、売っとこかぁ

何？

恩より、看板売れってか

わかってまんがな、でんがな、

「なぁ、おまえ、商いゆうもんは、そない簡単なもんや、おまへんでぇ」

☆

☆

久しぶりに筆持って文字書き

時代が筆からマウスへと

ワタシを追いやった、

それまで、毎日、毎日書いて

一晩に看板１０枚仕上げて朝を迎えて

乾かぬまま、現場へ

途中ハンドル持ったまま、何度か夢の世界を彷徨う

もう、ペンキが乾かないからぁ〜の

言い訳は使えなくなりました、

だから

目の前を仕事が猛スピードで走り去ってゆく

その尻尾を幾度取り逃がしたことか

早いことは、いいこと？

早くなけりゃ、仕事の、お鉢は回っては来やしません、

限りある時間と、残り少ない生命の刻みとの駆けっこにも

もう、だいぶん、疲れたけど

止まっちゃ負けになるから

呑気に空なんか眺めているヒマなんてありゃしない

寂しいねぇ

味気ないねぇ

ひとふり心の調味料でも振り掛けてやるか、

ちょっとォ、聞いてゆかねぇかい、あっしのヨタ話ィ〜

ん？

時に追い越されちゃかなわないから

今度にさせてもらうって

アアタ、今度っていう日があるとは限んないのも

当世の決まり手だよ。

☆

「　子を捨てて　　来よと青野の　　風が吹く　」　　　　　　保坂　敏子
☆

あの〜、つかぬことを、お伺いしますが

銀ちゃんさんですよね

はい、普通に、そうですケド

なぁんだ、もっと若い人かと・・・・・

すみませんねぇ、ムダに年を重ねただけの能無しヤローで

・・・・で何か、あっしに用でも、

はい、実はワタクシも同業者ですねん、

えっ、大学教授、

ち、違いますよ看板屋ですぅ〜（ひどい、大ボケだわ）

「看板仕事人」って入会できますか？

えぇ、ダイジョウブですよ、私、事務局の人間ですから、

それでは、よろしくお願いしますって・・・・・

あっ、電話切っちゃ ダメじゃん、

どこの誰かもわかんないしぃ

メールアドレス・・・・パソコン持ってるよなぁ〜

だって当節の看板屋さんだもの、

どこのどなた様だっけ？

☆

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☆

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生野区のリトル韓国に行ってきました、

韓流ドラマから、近くて近い国に

日本の文化のルーツと言えるほど

古い時代からの交流のあった国

もの珍しさも手伝って

楽しめました、

夕食用にチヂミと豚足を買って帰りました、

今のこのブロマイドやグッズの店先を見たらば

在日一世の方々は、どう、思われるでしょう、

韓流ドラマの果たした役割は

日本と韓国に大きな橋を架けました、

リトル韓国は

なぜかしら力強くて

元気溢れる、そんな風景でした。

☆

☆

最近、値段も決めず

製作方法すら 説明なしで

ある日、

少々、遅くなっての看板取り付け

施主様にしてみれば、

そん時に初めて自分ん家の看板と対面するワケで

顔には「なんぼくらい、すんねんやろ？」って色が、

ただ救いは

「なかなかに、えぇ看板やん」

そりゃ、ワテいや、ワタクシが悪うございますデス、

あのぅ、めちゃくちゃ言い訳以外の何ものでもないけれど

見積もりするヒマも提案する時間もなく

約束の期日のみ忍び寄ってきたので

エェイ、ままよ、わがままよって

半ばというか、全〜部 押し付け状態の

言わば、大名商売

反省しつつ、付けた値段は世に憚れるような数字

あ〜ぁ、これのこれで八百二十文は安すぎィ〜

華麗なる 五月の世間様にとっては豪華な、ご褒美のような

黄金の日々が終わろうとしております、

ワタクシにとっては

盆と正月を併せて

笑えないような、そんな感じの今日と昨日だったような

まぁ、どっちにしても

お天道さんの機嫌のいい日って

み〜んなに分け隔てなく

小さな幸せのプレゼントのような

洗濯物のよく乾く

そんな日がポコリポコリと

お遊戯していたような・・・・。

☆

ネオンから火が出てるぅ〜

そら、行かんワケにはいかへんわ

連休、黄金週間でっせぇ

それ行って

芦屋まで、看板の話に・・・・・

昨日、隣の隣の駅まで来てたのにィ

それから谷町に行く

看板の話そっちのけで

笑福亭一門の話に気持はどっぷり

主たる任務も忘れて

振り返れば、呆れた大王もアングリするほど、

いかん、あかん、いかん、

仕事、仕事忘れちゃいけませんぜ

まぁ世間は、ひっそり

ただ、ただ青い色に包まれてんのに

そない、ひっしの、ぱっちで働かなんでも

急には

日頃の挽回はムリでっせ

でも、えぇ天気やなぁ

神様は意地悪なのか、親切なのか、わからへん

とにもかくにも

何が起こっても

「さわやか」って言葉で片付きそう。

☆

☆

西宮の大谷美術館に行って来ました、

「絵本の原画展」

行くんじゃなかった、

とても、とても足元？

うぅん、遥か遥か遠〜い

もう、やめたい、落書き人生

緻密、繊細、夢、憧憬、満載の絵がズラ〜と

しばし、呆然、

芸術と、ただの手慰みとの差は

琵琶湖を埋めるより、まだ追いつかない話、

でも、しかし、

何事においても、その高みが

イメージの中に、あるのと、ないのでは

うん、そりゃ違うわさ、

帰りの電車は

甲子園球場のトラキチで、ごったがえしていた、

そりゃ、気分はいいやろ

今日、勝てば首位、５連勝の快進撃

忘れたはずの昔の恋人のように

少しは気になってる自分が

「あほやなぁ」

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「　再びは　生まれ来ぬ世か　　冬銀河　」　　　　細見綾子
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暦は正直者

五月の声に

さわやか、スコーンとした久しぶりの青空

ワタシのココロとは真逆の世界が広がる

黄金週間の恵まれた人の五月は

「何て素敵な五月でしょう」

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五月の風は、ちょっと生意気

憎らしいほど、かっこよく頬を撫ぜてゆく

そりゃ悪い気はしない

性悪女の機嫌のいい朝に似て

気まぐれだけど

そのまんま、受け入れている

自分が嬉しいのも

なにも、かも、丸ごと五月の仕業だと

ぜ〜んぶ「気持」って箱に押し込めてやろう

☆

「　涼風の 　曲りくねって　　来たりけり　」　　　　　　　　　一茶
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